すべてはいま、このときのため
保育理念「生きる力をはぐくむ」ですが、さて「生きる力」ってなんでしょう?
我々の考える生きる力のうち、一つが、「『いま』を楽しむことができる」です。
こどもにとって遊びは、自分自身の「いま」を表現すること。「いま、そこの水たまりで遊びたい」「いま、そこに咲いてるお花を摘みたい」「いま、ブロックで車を作りたい」「いま、お腹が空いてる」、、、いま、いま、いまの連続。
その、「いま」を生きている子どもに「でも今さ、朝の会の時間だよ」と席に着くよう促し、特に年長さんに、つい「座ってられないと、小学校で困るよ」とか言ってしまう。
一般的には、小学校で困らないよう、座る練習・話を聞く練習をするらしい。でも、そんなことは、いまを生きてるこどもたちは知ったことではありません。
だってね、座った方が牛乳飲みやすいし、静かにしてた方がお名前呼ばれた時すぐわかるし、友達の話は聞いてあげたい→自分の話は聞いて欲しい、だから、座って静かするんだし。すべて「いま、この時のため」。それを積み重ねていくと、小学校行く頃には、ちゃんと座って見て聞いて、時間割通りに動けるようになる。
こんな小さい園でも、ひとりひとり違うから、自分勝手にできない集団生活。ぶつかったりケンカしたりの連続。それでも、いまこのメンバーで、同じ場所にいるいま、どうしようか、いま何をして楽しく過ごそうか、、、その積み重ねが未来を作っているのです。
決して、未来のために今を過ごしているのではなく、いま、このときのために。